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答えは鍋の中にある

朝倉玲子の五感を呼び覚ます料理教室「オリーブオイル使い方講座」

 

当店HP/あいざわセレクト掲載、イタリア産有機エクストラバージンオリーブオイル「オルチョサンニータ」。

その輸入販売元、アサクラ代表の朝倉玲子さんを2年ぶりにお招きして美味しい教室を開催しました。

 

朝倉さんの講習会はレシピに材料と大まかな手順だけが記されるのみ。

みなさんメモをとり、質問を交えながら、試食スプーンで何度も味見をするのが定番です。

ふだん何気なく行なっている調理に対し、たとえばニンニクの香りと旨みが油に移る最適なカット・分量・温度・時間を香りと舌で実感していきます。

スパゲティはタイマーを使わずに茹で加減の変化に目を凝らしました。

シンプルかつ合理的なことも特長で、ほかに使った調味料は塩と醤油だけ。

野菜の蒸し汁もパスタの茹で汁もミネストローネのベースに無駄なく利用します。

 

お話を聞きながら、この感覚は何かと重なっているような気がする……そうだ、辰巳芳子さんのスープ教室だ!

私は辰巳先生の著作や映像から料理を学んだのですが、相通ずるものを感じました。

 

辰巳さんの料理教室も集中して観察するスタイルです。

有名な「しいたけスープ」の作り方にはこんなくだりがあります。

〈昆布と干ししいたけを、分量の水に約1時間つけてもどす。よいと認めたら、内鍋に……〉

よいと認めたらなんて、レシピではなかなかお目にかかれないで表現でしょう。

 

「自分で体得するしかない」ということに向けた強い姿勢が共通していると思いました。

そのためには五感を総動員しなければなりません。答えは鍋の中にあるからです。

これでどうかなと自分が見当をつけること。

素材を最大限に活かし、自然と作り手に感謝を込めていただくための在り方です。

 

朝倉さん、助手をつとめてくださった旭川市の西藤さん、ご参加いただいたみなさま、まことにありがとうございました。

次回もお楽しみに!!