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夢が叶ってしまった!

2回 稚内 柳家さん喬落語会

 おかげさまで無事に開くことができました。


昨年のブラックアウト下での公演はもはや伝説(!?)、

さん喬師匠も「大停電の中、稚内で演ったんですねぇ」と、

どうしてみんな知っているんだというほどに、あちこちで言われたそうです。

あらためてご支援いただいたみなさまに感謝申し上げます。

 

電気のついた北門神社の社務所の会場で師匠は開口一番、

「いい空間ですね」。

マイクを通さず、舞台と客席の表情がお互いよくわかる広さ、

なんといっても場が醸す気ゆえでしょう。

 

一席目は『初天神』、神社にぴったりのお話です!

二席目は『ちりとてちん』、今年の蒸し暑さを笑い飛ばしました!

仲入をはさんで『柳田格之進』。

昨夜は中秋の名月、月見の宴が舞台の人情噺です。

長講に引き込まれていきます。場内が一体となりました。

 

私は前職で年一回、10年間、会社の文化活動でさん喬師匠の落語会を企画していたのですが、

『柳田』だけはリクエストできませんでした。

大ネタであることはもちろん、

師匠の『柳田』が別格であり、

恐れ多くてお願いすることがはばかられたのです。

でも縁あって稚内で公演してくださることがきまったとき、いつか『柳田』を口演していただきたいと、ひそかに抱いていました…。

 

終演後、実は夢がかないましたとお伝えすると、

「十五夜に『柳田格之進』をかけられるなんて、こちらもありがたいことです」。

どこまでもどこまでも格好いい、さん喬師匠であります。

すすきと団子が並んだ社務所の窓辺から、きれいなお月様が見えていました。

 

ご来場いただきましたお客様、開催にご協力いただいたみなさま、

北門神社さん、さん喬師匠、まことにありがとうございました。