いつか直せる機会があったらと思って、気に入っていた器を捨てずにいた。
好きな器だからお客様用としてではなく使い続けていた。
そんな方たちが稚内にもたくさんいらしたのかと驚いた昨秋。
知人の旭川出身・在住の漆作家、堀内亜理子さんの金継講習会を企画したところ、
定員5名をはるかに上回り、2回に分けて計10名で開催しました。
講習が終わって3ヵ月がたったころでしょうか。受講されたお二人から相次いで同じような相談が。
「欠けた器がまた出た。自分ひとりで家で作業するのもなんだから、あいざわさんのイートインスペースでほかの受講者さんたちも誘って自主ゼミみたいにやらせてもらえないか」というのです。
温かくなってきたらどうぞとお答えしたのですが、おひとかたがご主人の転勤で引っ越されたこともあり実現はしませんでした。
欠けた器に金継すると、新たなデザインに生まれかわります。まして自分が修理して使い続けられることが嬉しく、料理や食事も楽しくなるんですね。
でもきっと講師の堀内さんのお人柄が、講習会がとても心地よい時間だったから、それぞれ直した器がよりいっそう大切なものに高まって、再びみんなで集まりたいとおっしゃっていただいたのではないでしょうか。
そんな素敵な余韻をくださる堀内亜理子さんを今年もお招きします。
陶器、磁器、ガラスの器、その個性やご希望にそって色や仕上げを調整していきます。
手先が器用かどうかはほとんど気になりません。中学や高校の美術の授業と思ってご参加ください。
定員まで若干名ございます。
店頭・お電話・SNSにてお申込みをお待ちしております。(詳細チラシはこちらから)
ちなみに私が昨年直したものは、父が亡くなってから使っている湯呑み(萩焼)、毎日コーヒーを飲んでいるマグカップ(笠間焼)、美味しい教室で使うご飯茶椀(40年以上前のあいざわ社員寮の備品!!)です。
(福間敏彦)
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